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【15】冷凍庫の中でのランディング

2006.01.25

日本も各地で寒い日が続いていますが、みなさん風邪引かないで頑張っていますか?
寒いことが当たり前の北欧ですら、連日マイナス20度の今年の冬に、市民も悲鳴を
あげる寸前です!

そういえば、毎年行われる緊急時の訓練での筆記テスト(今ではパソコンで試験を
受けるので「筆記」ではなくなっていますが・・・)にも毎年こんな問題が出されます:

「身体から出て行く熱のうち、頭から放熱されるのは全体の何%ですか?」

お国柄面白いですよね。

帽子をかぶらずに外出しようとすると、「脳みそが凍るよ!」って脅かされますが、
まんざら単なるおどしではなさそうです。

それでも北欧では、凍りついた道をお尻ふりふり時速80kmで車は平気で
走っています。電車もそして飛行機も、普通に運行しています。
びっくりすることに、自転車に乗っている人さえ見かけます。
自転車にもスタッドレスタイヤってあるのかしら?

夏には人々が泳いでいた湖や海も凍りついていて、その上を人が歩いています。
まぁ!車まで走っていますよ!
町内の公園や学校のグラウンドは、冬の間はスケートリンクに模様替え。
子供達がアイスホッケーやスケートを楽しんでいます。冷凍庫の中の世界では、
車のトランクに物を入れておくと凍ってしまうのでご用心!この間も、シャンペン
買ってそのまま食事に行って帰ってきたら半分シャーベットになっていました!
失敗!失敗!

日本人は「寒さと戦う」って感じですが、向こうの人は「寒さと共存」って感じかな。
幼稚園の子供達はスキーウェアーで頭のてっぺんから足の先まですっぽり覆わ
れて、雪の中を元気よく走り回っています。

入社当時、一番びっくりした光景はマイナス気温の中で外に置かれた乳母車を
見たとき!中では赤ちゃんがすやすや眠っているではありませんか!

「寒いから家の中に入れなくて大丈夫なの?」

とびっくりする私を見て笑顔のお母さん。

「北欧ではこうやって、寒さの中、子供は毎日数十分必ず外気浴させるのよ。」

そういえば、娘が38度の熱を出してしまった時にも驚くことがありました。熱がある
から寒くないようにと沢山服を着せようとしていた私に友達が一言:

「子供が熱を出したら、裸にして放熱させるほうがいいのよ。」

へ~ぇそうなんだ。

こんな過酷な、冷凍庫の中のような世界で日常生活が営まれているこの国の
パイロットの腕はすごいですよ!日本では

「雪のため空港閉鎖」  「悪天候のため欠航またはダイバート」

っていう状況下でも、平気でどんどん飛び立ちます。どんどん降りてきます。
この間のフライトの時も、天候不良で視界が悪くて、着陸の頃は内心ドキドキの
私でしたが、隣のジャンプシートのスチュワーデスいわく。

「今日の機長(実は彼女のだんな様)はダウンヒルスキーとスケートが得意だから
ぜんぜん大丈夫よ!きっと、今頃コックピットの中で子供みたいに楽しんでるに
違いないわ!」

あっぱれお見事!フィギュアスケート選手の着地のように滑らかなランディングに
拍手!でした。